国交
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第11 基本3類型3 貿易型,間接進出型,直接進出型のいずれであるかを整理し,締結すべき契約の種類とリスクの全体像を把握する。 国際ビジネスは,大きく3つの類型,すなわち貿易型,間接進出型,直接進出型に分けて整理することができます。まず,想定しているビジネスが,どの類型であるかを明確にすることが出発点です。それにより,実務的に行うべきことはもちろん,締結すべき契約の種類,内容,そしてリスクの大枠が見えてきます。 貿易型とは,外国には拠点を作らず,日本を拠点としたまま貿易取引を行う形です。自社商品を外国の顧客に直接輸出して販売したり,外国の商品を直接輸入して仕入れる取引が典型です。契約としては,スポットの輸出や輸入であれば売買契約を締結し,継続的な取引であれば売買基本契約や供給契約を締結することになります。技術やブランドなど知的財産権のライセンスのみを行う場合もこの類型となります。比較的シンプルな取引形態であり,商品などの品質,納期,支払といった基本的な点がポイントとなります。 間接進出型とは,外国の企業との契約に基づいて外国に拠点を設ける形です。販路を開拓する場面では,外国のパートナー企業と販売店契約,代理店契約,フランチャイズ契約などを締結し,生産拠点を設ける場面では,外国のメーカーと生産委託契約を締結します。なお,業務提携という場合は,実質はこの間接進出型のいずれかであることが多いですが,資本提携を含む場合は直接進出型として整理するべきです。この類型では,貿易型の要素に加Point国際ビジネスの類型国際ビジネスの類型

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