国交
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iiiはじめにて国内とは異なる配慮が必要となるからです。また,人工知能は,あくまで過去のデータを元に機能しますので,これから新たに行うビジネスのリスクを全て分析して契約書に反映すること,更に人間を相手に交渉することはできません。 このような中で,担当者(法務担当はもちろんですが,サインをする経営者自身や営業担当も)としては,まず,基本的な国際ビジネス契約のポイントを理解し,大局的な視点をもつことが大切といえます。本書は,中小企業を中心とした経営者,法務,総務,及び営業担当者で,これから海外展開や外資系企業との取引を予定しつつも,国際ビジネス法務についての知見が心許ない方々を主な対象として,そのポイントをわかりやすくお伝えすることを目的としています。条項例などはレファレンスとしてご利用いただきつつ,通読することで着目点や留意点を一通り把握していただけるよう心掛けています。 まず,第1編において,国際ビジネス,海外展開の基本的な類型,特徴,リスクに触れた上で,国際ビジネス契約に特有の留意点について解説します。次に,第2編では,秘密保持契約,売買・継続的供給契約,販売店契約,代理店契約,生産委託契約という,実務において登場する頻度が高い契約類型の各条項につき,標準的な条項例から,それぞれの立場における留意点から条項例まで,要点を押さえつつ紹介します。いわゆる一般条項についてはまとめて説明しています。 本書の条項例は,組み合わせることで各契約書のテンプレートとしても機能するように構成しています。他方,情報の網羅性よりもポイントのわかりやすさを重視しており,文例や表現はあえてシンプルなものを選択しています。実務では,同じタイトルの条項でも様々なバリエーションがあり,より詳細に定めるべき場合もありますし,時には異常に長いものにも遭遇します。もっとも,そのような場合でも基本となるポイントは共通といえますので,本書ではそれをお伝えできればと思います。

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