特解
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i 本書は,実際に数多くの事件を担当し,知財訴訟に豊富な経験を有する潮見坂綜合法律事務所と桜坂法律事務所のメンバーの共同執筆による実務書である。特許権や特許制度について解説した類書は多いが,実際の訴訟において特許クレームがどのように解釈されて権利範囲が判断され,最終的に侵害の成否が決まるかに焦点を当て,豊富な実例とともに解説したものは少ないように思われる。その意味で,本書は,初心者にとって格好の入門書であるとともに,知財関連業務に携わる弁護士,弁理士,企業の知財担当者等にとっても役立つ情報を含んでいる。 第1章では,特許権と特許権侵害訴訟について知っておくべき基本的な事項が解説されている。続く第2章から第8章では,権利範囲の解釈,対象製品への当てはめにおいて争われる様々な論点が取り上げられている。第9章は,侵害訴訟において常に争点となる無効論と権利範囲論の関係についての解説である。 いずれの章でも,一般的な解説とともに具体的な事例が取り上げられているので,抽象論だけではわかりにくい特許クレームの解釈方法や対象製品等への当てはめ,その背後にある法律論について,理解を深める一助となろう。 紹介されている事例について考えながら本書を読み進める中で,読者の「知財勘」が醸成されることを執筆者一同願ってやまない。弁護士 古城 春実はしがき

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