日米親
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iiにおいて石川稔先生のもとで研究を続けた。当時,両先生とも家族法研究者として第一線で活躍され,特に石川先生は親権法および子ども法研究の第一人者として研究されていた。石川先生が極められた子ども法は幅広くて深く,さらに先生の研究はそれだけにとどまらないが,先生の研究を間近でみて,その研究の一部である子どもの監護に関する問題や親権に関する問題の研究を続けてこられたことは,大変幸運なことであった。一つ一つのご指摘,ご指導が深い意味をもっており,当時は理解できなかった内容も,数十年かけて分かりかけているところである。恩師である浦本寛雄先生も石川稔先生もすでにお亡くなりになられたが,ここに本書を捧げたい。また,アメリカ法の研究は,早稲田大学の三木妙子先生から,石川先生とともに主宰されていた英米家族法判例研究会において,同じようにご指導を受けてきた。そこでアメリカ法の基礎を学び,今に至っている。また,家族と法研究会においても,日本家族〈社会と法〉学会においても,学生の頃から多くの先生方にご指導いただいた。これまで拙い報告や論文を発表してきたが,先生方や研究会の先輩,同僚から温かく的確な導きを得て,研究を続けてくることができた。そして,今日では関西においての研究会でも,先生方や同僚,そして実務家の方々との議論に恵まれている。心から感謝したい。この本を発行するにあたっては,大学院の頃からともに歩んできた夫の山口直也には感謝しかない。私が健康に生活できているのも,日常の大きな家事から小さな家事も含めて,命の源をほぼ彼に頼り切っているからである。そして,常に応援してくれている髙巢の両親が健在であるうちに本書をまとめることができた。心からありがたいと思っている。本書は,2019年度関西学院大学研究叢書の一冊として採択され,出版の運びとなった。採択されるにあたってご助力いただいた法学部,そして細やかな心遣いをいただいた本学研究推進社会連携機構をはじめ,関西学院大学の皆様に感謝申し上げる。また,本書刊行をお引き受けくださった日本加除出版にお礼を申し上げるとともに,編集者の増田淳子さんには,気弱になっているときにいつも励ましていただき,未熟な文章に対して適切かつ丁寧なご指摘をいただいた。心よりお礼を申し上げたい。2020年2月山口 亮子 

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