設例3 事業承継と生命保険の活用 53設例4 相続人売渡請求と事業承継 562 遺留分の事前放棄による対策とその限界 40(1)後継者以外の者の手続負担 40(2)遺留分算定基礎財産に算入すべき価額の固定化ができない 413 中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律(遺留分に関する民法の特例) 41(1)意 義 41(2)円滑化法の遺留分特例の内容 42(3)手 続 454 旧代表者の推定相続人間の衡平を図るための措置に関する定め 46(1)円滑化法6条1項 46(2)円滑化法6条2項 47(3)推定相続人間の衡平を図るための措置・具体例 475 遺留分に関する合意書 48旅行代理店の会社を経営しているのですが,3人の子供のうち1人を後継者として,その後継者に株式を全部相続させたいと考えています。このプランを,知り合いに話したところ,事業承継対策として生命保険が活用できると教えてくれました。相続税の支払の準備や相続人間の争いを避けるために生命保険を活用できると聞いているのですが,具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか?1 事業承継で生命保険が活用されるポイント 53(1)生命保険によって相続税の納税資金を確保することができる 53(2)自社株の相続税評価への影響 54(3)代償金を準備して相続人間の紛争を防止する 552 生命保険契約の注意点 55私の父は,電子部品メーカーの甲社のオーナーで,代表取締役を務めていましたが,先月心不全により急逝してしまいました。そのため,相続により,父が保有していた甲社株式(議決権割合70%)を,父の一人息子である私が承継することになりました。父は,常々,私に甲社の経営を引き継がせたいと言っていたので,私もそのつもりでした。ところが,今月の初めに,甲社から株主総会の招集通知が届き,そこには,株主総会で私に対する株式売渡請求について決議をなす旨の記載がありました。私は意味が分からず,父とともに甲社を経営してきた副社長Aに説明を求めました。副社長Aは,「定款に,相続人に株式の売渡請求ができる規定があり,甲社があなたの株式を買い取ることになりました。なお,会社法により,あなたは,この売渡請求の決議について議決権を有しません目次 xi
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