弁承継
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資金面での支援制度について木村(道):ありがとうございます。それでは,事業承継支援のための個別の制度についてもお伺いしたいと思います。事業承継税制を活用できない規模の会社や,財務状況があまりよくない会社の場合,どのように事業承継を進めるか悩まれていると聞きます。逆に,承継する側で必要な資金が準備できないという問題があることも耳にします。そのような場合でも円滑に事業承継を進めるための制度はあるのでしょうか。松井:まず,事業承継補助金がございます。これは事業承継した中小企業が何か新しい投資をするとき196  中小企業庁に聞く事業承継の現状と課題松井拓郎氏(中小企業庁事業環境部財務課長)含めて,総合的に進めていきたいと思います。木村(道):金融支援に関連して,事業承継に当たっては,経営者保証がネックになるという話も聞きますが,この点についても何か取り組まれているのでしょうか。松井:経営者保証は後継者にとって相当な心理的プレッシャーとなりますので,それが原因で承継がうまくいかないこともあります。そこで,事業承継に際しては,先代と後継者からの経営者保証の二重取りはやめていただくという方向で,新たに経営者保証ガイドラインに事業承継時の特則を設けました。一定の要件を満たす優良な中小企業に対しては,経営者保証がなくても承継が進められるようなに,最大1200万円まで補助が出るというもので,親族内で経営者が交替した場合と,M&Aがなされた場合それぞれで利用可能です。また,資金力に乏しい場合には,金融支援の制度もあります。これは,例えば株式を買い集めるのに資金が不足するといった際,低金利で融資を受けることができるというものです。また,融資ではなく,投資育成株式会社に出資してもらい,安定株主になってもらうという制度もございます。

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