2の判断ポイントを分かりやすくするため,①事案の概要,②事実認定と評価に関する争点,③事実認定・評価のポイント,④勝因分析・敗因分析という4点で整理して紹介することとしました。本書では,④の各裁判例の勝因・敗因を分析することによって,どのような事実が重視されたのか,どのような事実があれば判断が変わり得たのか,それを踏まえて今後の労務管理をどうするのがよいのか,等の視点を交えて各弁護士が自身の経験も踏まえて解説をしている点で,他の判例解説書にはあまりない特色を出すようにしました。 本書により,読者の皆様が直面する解雇及び懲戒の場面において,「客観的合理的理由」及び「社会通念上の相当性」を検討する一助となることができれば幸いです。 最後に,本書の執筆にご協力いただいた弁護士及び所員各位,本書の作成にあたって企画の段階からご協力いただきました日本加除出版株式会社の小室裕太郎氏,岩尾奈津子氏に,この場をお借りして心よりお礼申し上げます。 令和2年3月10日編集を代表して高井・岡芹法律事務所弁護士 高 亮弁護士 菅 原 裕 人はしがき
元のページ ../index.html#6