根抵当権実務必携Q&A
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Q1根抵当権とは A第一章総説2 第一編 根抵当権の設定根抵当権とは、平易な言葉で説明すれば、① 債権者と債務者との間の② 定められた範囲内の不特定の債権(債権の範囲)を③ 定めた限度の金額(極度額)まで担保する物権である。第1 根抵当権の意義一度だけの融資ではなく『継続的に融資がなされる場合、個々の債権が発生するごとに、それを担保するために抵当権設定契約を締結することは極めて煩雑である。将来にわたって継続的に発生する債権をあらかじめ一括して担保しうる抵当権の設定は甚だ便利であるのみならず、抵当権者はその後に同一物上に担保権を取得する債権者に対して、将来取得する債権群について優先することができる。かかる経済的需要を満たす抵当制度が根抵当である。これに対して、1回的な特定の債権を担保する抵当は普通抵当と呼ばれている。』(『新版注釈民法⑼物権⑷』476頁)。第2 根抵当権設定の具体的事例例えば、債権者(メーカー)と債務者(小売店)との間の「商品供給取引」により生じる債権を担保するために、極度額「500万円」の根抵当権を債務説解第一章総説

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