婚継続
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第1 「有責配偶者の離婚請求」法理の役割1 「有責配偶者の離婚請求」法理の役割第1 昭和62年最判理論の変更判例 昭和62年最判の判例理論は,その後の判例等によって,現在ではその意味が失われてきていると考えられる。SECTION 339第1 「有責配偶者の離婚請求」法理の役割第3章有責配偶者の離婚請求と5号所定の⑴ 三要件の変更 まず,有責配偶者からの離婚請求を認めない法理は,当時の学説が指摘するように,その効果としては,離婚により特に妻が経済的に極めて苛酷な状況に追い込まれることを防止する目的であった。 昭和62年最判が判示した三要件は,その後の判例ではほぼ要件として機能してきたが,[裁判例35]の最高裁平成6年2月8日判決で,未成熟子の不存在の要件は,要件とはならないことが判示された。 そして,その後,未成熟子がいる場合であっても有責配偶者の離婚請求を認める判例が出ている。⑵ 有責配偶者の妻からの離婚請求への不適用 [裁判例47]の東京高裁平成26年6月12日判決は,「有責配偶者からの離婚請求が否定されてきた実質的な理由の一つには,一家の収入を支えている夫が,妻以外の女性と不倫や不貞の関係に及んで別居状態となり,そのような身勝手な夫からの離婚請求をそのまま認めてしまうことは,残された妻子が安定的な収入を断たれて経済的に不安定な状態に追い込まれてしまい,著しく社会正義に反する結果となるため,そのような事態を回避するという目的があったものと解されるから,仮に,形式的には有責配偶者からの離婚請求であっても,実質的にそのような著しく社事由による離婚請求との関係

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