自原住
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i このたび、平成29年8月以降、順次刊行された『自治体が原告となる訴訟の手引き』シリーズ(以下『自治体が原告』と略称する。)「福祉教育債権編」「財産管理・契約編」「民法改正編・貸付金編」に引き続き、第4弾として、「公営住宅編」を上梓することとなった。本書は、東京弁護士会自治体等法務研究部(以下「当研究部」という。)の部員有志が10年間にわたって検討してきた成果をまとめたものである。 東京弁護士会内の法律研究部である当研究部は、自治体法務全般、とりわけ自治体の債権管理・回収に係る法律問題についての研究活動を行っている。私は平成22年度〜25年度における当研究部の部長を務めた。 自治体の債権管理・回収の問題については、当初、東京弁護士会弁護士業務改革委員会の有志が取り組んでおり、東京都江戸川区の債権管理条例の策定、同区の債権管理マニュアルの策定に関与した。そして、平成20年7月に『自治体のための債権管理マニュアル』(ぎょうせい)を発刊した。 当研究部は平成19年3月に創部され、以来、弁護士業務改革委員会に代わって自治体の債権管理・回収に係る法律問題等について研究活動を行ってきた。現在、部員数は83名である。当研究部が行ってきた活動は主に次の4つである。① 自治体職員向けの債権管理研修の講師派遣 特別区職員研究所、世田谷区等が主な派遣先となっており、特別区職員研修所については平成19年から、世田谷区については平成21年から本年に至るまで毎年研修が実施されている。② メール相談 平成19年に江戸川区から依頼を受けたのを皮切りに、現在、同区、横浜市をはじめとする10自治体からメール相談を受任しており、これまでの相談数は1000件近くに及んでいる。メール相談には90名を超える弁護士が参画している(第一東京弁護士会、第二東京弁護士会の会員、神奈川県、千葉県、栃木県、愛知県、岐阜県、福岡県の弁護士会の会員も参加している。)。 発刊によせて 発刊によせて

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