デジ作
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13Q1 今後のニューノーマル社会では,デジタルで完結できるものは徐々にデジタルに移行していくことが想定されます。パソコンを使わなくてもスマートフォンやタブレットなどで電子ファイルを閲覧し,その承認をすることが可能な時代になっていくことが予想されます。 2020年4月,安倍内閣総理大臣(当時)により新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」が発出されました。緊急事態宣言においては,国民に対し,生活の維持に必要な場合を除いて,外出の自粛をはじめ,感染の防止に必要な協力が要請されました。仕事での出勤も控えた会社の中では,書面の作成者が上司の承認(押印)を得るためだけに,作成者も上司も出社せざるを得ない事態が生じました。 今までは,書面での処理がほとんどであり,はんこを押印する文化が根強く慣習となっていました。誰もがこの慣習に疑問を抱くことさえありませんでしたが,緊急事態宣言後,対面での書面への押印が困難になったことがきっかけになり,その慣習を撤廃する動きが加速しました。 リモートワークやオンラインを利用した会議などにより,会社に出勤しなくてもよい人たちが一定数増えました。また,対面しなくとも,音声と画像をリアルタイムに送受信できるツールが豊富にあり,それらを利用することによって今までと同様の執務が可能になることにも気づかされました。例えば会議を複数名で実施し,その会議録をPDFファイルに変換したものを民間のクラウド型電子契約サービスを用いることにより,簡便にその承認を上司に依頼するような方法です。 行政手続の中で最も厳格な手続の1つは「不動産登記手続」です。売買解 説アナログ社会からデジタル社会への移行は進んでいくのでしょうか。

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