6 遺言執行者の職務の流れ66設例1−4【解 説】 遺言執行者に選任された場合,次のような事項を検討しつつ,職務を行うことになる。各事項は,段階的に行うものと並行して行うものがあり,その手順は事案ごとに異なることに留意されたい。遺言執行者選任後の職務の手順遺言書の存在の確認遺言書の有効性の検討遺言の解釈(一義的か,争いがあるか否か)遺言・遺贈の類型と遺言執行の要否の検討6 遺言執行者の職務の流れ 27法74条3項)。 遺言執行者に選任された場合,選任後,どのような手順で,職務を行えばよいか。 自筆証書遺言の存否の確認 自筆証書遺言の保管制度の確認 遺言公正証書の存否の確認 就職と同時に,まず,執行すべき遺言の内容を検討する(遺言の有効性,遺言の撤回の有無,遺贈の失効の有無,遺言の解釈について)。 遺言が法の定める方式にかなっているかを検討する。 遺言が有効か否かを検討する。ア 遺言能力(民961条)イ 成年被後見人についての制限ウ 抵触する遺言の有無についての確認エ 遺言者が生前に遺言に抵触する行為をしたかどうか(民1023条2項) 遺言内容の確認(法定事項か否か)
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