(試し読み)家庭裁判所における監護者指定・保全の実務
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80 第5章 家裁調査官による事実の調査(各論) 前項の調査に対する認識と同様に調査によって得られる子の言動を的確に理解するためには,子の発達状況の把握が不可欠である。こうした発達状況については,父母からの聴取や保育園,小学校等の関係機関調査の結果を踏まえ,子が現在及び過去の生活状況,父母に対する認識,父母との関係,本件に対する意向,心情などに関する事実をどの程度正確に,詳しく,どのような表現で語れるかといったことと照らし合わせて把握していくことになる。 生活状況に関する客観的な事実を把握するとともに,その生活状況の中での子の気持ちや感情の把握を目的とするものである。 子どもの場合,その時々で変化する気持ちや感情を言葉で表現するこ1 審判の説明 父母はどちらも子と一緒に生活したいと望んでいて,子が父母のどちらと暮らすのが良いか決めるため裁判所で手続をしている。2 家裁調査官の自己紹介 家裁調査官は,その手続の手伝いをしていて,父母のどちらからも話を聞いている。3 審判手続の進行と調査の目的 どちらと暮らすことになるかは裁判所(裁判官)が決める(父母が話合いで決めることもある)が,父母のどちらと暮らすかは子にとって大事なことなので,子の話を聞かせてもらう。今の生活やこれまでの生活,父母のこと,心配なことや困ったこと,希望などいろんなことを聞きたい。4 調査結果の扱いと秘匿希望 子から聞いたことは書面で裁判官に報告する。報告書は父母も読むので,もし父母には内緒にしてほしいことがあれば伝えてほしい。その場合は,理由を聞いてどうするのが良いか子と相談して決める。○子の発達状況(理解力,記憶力,表現力,対人関係能力など)○現在の生活状況,過去(父母同居時)の生活状況

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