2 発信者情報開示請求のスケジュール感 〈提供命令〉11⑴ IPアドレスの開示請求⑵ 住所氏名の開示請求⑶ トータル期間5 スケジュール感 IPアドレスの開示請求に要する期間は,メールやオンラインフォームなら(➡),投稿者に意見照会しないサイトで1日~1週間,意見照会するサイトで,プラス2~3週間です。 発信者情報開示請求書を使う方法(➡書式2)では,意見照会期間がガイドラインで2週間と定められているため,前後1週間の手続期間を加え3~4週間かかります。意見照会しない場合は2~3週間程度です。 裁判手続でIPアドレスの開示決定が出るまでの期間は,サイトから何も反論がなければ3週間程度,熱心に反論してくるサイトでも一般には2~3か月です。開示決定後にIPアドレスが開示されるまでの期間は,一般には1~2週間ですが,1~2か月かかるサイトもあります。 住所氏名の開示請求は原則として裁判手続であり,訴訟なら判決までに3~6か月,開示命令申立てなら決定までに1~3か月かかります。判決または決定後,情報が開示されるまでの期間は2~4週間程度です。 発信者情報開示請求書(➡書式3)で開示請求する場合は,IPアドレス開示請求と同じく3~4週間かかります。 IPアドレスから順番にたどっていく手法では,住所氏名が開示されるまでの期間は,トータルで2~8か月が目安です。 会員登録が必要なサイトに住所氏名やメールアドレス・電話番号を開示請求する手法では,電話番号開示後の23条照会の期間も含めると,3~5か月が目安です。 提供命令(プロ責法15)は,IPアドレスから住所氏名までの開示請求を一体として扱う制度です(➡)。提供命令自体は申立てから1週間程度で発令されますが,プロバイダ名が通知されるまでの時間など諸々のタイムラグを考慮すると,あまり時間短縮にはなりません。
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