リモート
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3 リモートワークの展開と新型コロナウイルスの影響⑴ リモートワークは1980年代からアメリカの影響を受けて,一部企業で多くはサテライトオフィスの形で散見されていました。しかし,本格的に広がりを見せ始めたのは,ビジネスや生活の中にパソコンやインター6⑵ 就業場所による分類ア サテライトオフィスワーク(勤務) メインオフィス以外の場所をサテライトオフィスとして勤務するものです。形態によって,社内オフィスもあれば,社外の契約オフィス11)の場合もあります。例えば,メインオフィスよりも取引先に近いサテライトオフィスを利用することによって営業がしやすくなり,自宅近くのサテライトオフィスを利用することによって労働者の利便性を向上させるなどの効果があります。このような形態から,想定されるのは雇用型リモートワーク12)です。イ 在宅ワーク(勤務) 自宅又は自宅に準じた場所で勤務するものです。在宅ワークには雇用型リモートワークも自営型リモートワークも想定されます。13)仕事と家庭生活の両立を図る上で最も重要な勤務形態といえ,リモートワークの中でも最も想定されるものといえます。ウ モバイルワーク(勤務) ノートパソコンやスマートフォンなどを駆使して臨機応変に選択した場所で業務を行う形態であり,自営型リモートワークの一部においては,ノマドワーカーと呼ばれる場合もあります。このように典型的には自営型リモートワークで想定されていた形態でしたが,今は営業職などの外勤においてもモバイルによる勤務形態が広がりを見せています。第1章 労働問題11)現在は,その利用方法や業務の形態・オフィスの規模や性質などから,かなりモバイルワーク(勤務)と同質化するケースもあります。12)従って,一般的には「サテライトオフィス勤務」ということになります。13)雇用型リモートワークでは「在宅勤務」という表現が定着しています。また,自営型リモートワークに関する旧ガイドラインは前述のとおり「在宅ワーク」という語を使用しています。

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