Q民不
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1 改正の経緯と全体像(第1章) 法改正について,まず押さえておくべき点は,法改正の経緯と改正法の全体像です。第1章では,この点を解説しています。具体的には,法改正の経緯を概観した上で,立法事実である所有者不明土地問題の問題状況を整理し,この問題に対する一連の政策と今回の民法・不動産登記法改正の位置づけなどを解説しています。特に,立法事実である所有者不明土地問題については,この問題に馴染みのない実務家の方にも改正法が理解しやすくなるように,様々な角度から問題を解説しました。改正法の背景をより深く理解したい方はぜひ第1章をお読みください。他方で,兎にも角にも改正法の内容を手っ取り早く知りたいという方は,第2章や第3章から読んでいただいても結構です(本書では,Qの番号でリファレンスをつけています。必要に応じてつまみ食いの形で読んでいただいても問題ありません。)。2 改正法の要点解説(第2章) 法改正の経緯や改正法の全体像を把握した上で,次に,押さえるべき点は,どの法令のどの項目について改正があったかという点(改正項目)です。改正項目さえ頭に入れておけば,事案処理の際にアンテナが働きやすくなり,法改正を見落とすという最悪の事態も回避しやすくなります。また,改正項目を先に把握できれば,改正項目の中で取扱業務と関連性があるものを重点的に読み込むというメリハリのある読み方も可能になります。以上を前提に,第2章では,改正項目を先に解説し,その後に改正内容を解説する形の構成を採用しています。なお,改正された経緯が一見してわかりにくい改正項目や注目度の高い重要な改正項目については,必要に応じて改正理由を独立させ,紙幅を割いて解説しました。 また,改正法の要点解説では,立法資料に依拠した上で,参照箇所を細かく明示することで,客観性・信頼性の高い内容となるように努めました。他方で,私見については最小限に絞った上で,できるだけ脚注やコラvii本書の構成と読み方本書の構成と読み方

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