Section 2 資 料55さいたま市大宮区桜田町1−8−8 竹田 春子 様通 知 書さいたま市浦和区浦和一丁目2番10号浦和中央ビル5階 乙川総合法律事務所渋沢浩一氏代理人 弁護士 乙川 太郎 当職は,渋沢浩一氏(住所さいたま市大宮区桜田町3−18−5。以下「通知人」といいます。)から委託を受け,代理人として次のとおり通知します。 通知人と貴殿とは,令和2年10月27日,次の不動産(以下,土地を「本件土地」,建物を「本件建物」といい,土地建物を併せて「本件不動産」といいます。)に係る不動産売買契約を締結しました。 土地 所在:大宮区桜田町 地番:175番11 地目:宅地 地積:299.00 建物 所在:大宮区桜田町三丁目175番地11 家屋番号:175番11の2 種類:居宅 構造:木造スレート葺2階建 床面積:1階52.32㎡ 2階53.60㎡ しかしながら,上記契約は,次の理由によって動機の錯誤がありますのでこの通知により取り消します。 本件不動産は,通知人の居宅の東側に隣接しています。通知人居宅と本件土地との間の距離が短いため,本件土地の南北に延びる建物が建築されると,通知人居宅の景観及び日照が著しく阻害されることになります。通知人は,現在自宅にて病気療養中であることもあって,快適な日常生活環境の維持,保全を最重要と考えており,その点から通知人居宅の日照権確保が,本件土地売却の最重要な前提と考えておりました。本件不動産にはほかにも買受希望者がいましたが,通知人は,売却の前提として,本件土地南側での建物建築を制限する約束を求め,同買受希望者から承諾を得ていました。 貴殿は,通知人に「是非自分のほうに売ってほしい。」と泣きながら執拗に頼んだのです。通知人は,その熱心さに心を打たれて,最低限として,上記買受希望者が約束した事柄をそのまま受け入れることを求めました。本件不動産を売却するに際しては,通知人居宅の日照確保のために,本件土地の南側,具体的にいうと本件建物の南側端から南側に計測して1から1.5メートルを超える建物を建築しないとの制限を課す旨明言しています。貴殿は,これに対して,承諾する旨確約しました。通知人は,貴殿に対して折に触れて上記建築制限について念を押していますが,その際,貴殿がこれに対して異論を述べたことはありませんでした。 令和3年1月21日の打合せの際,貴殿からその建築予定建物の設計側面図等が提示されました。それによると,貴殿の建築予定建物は,南端は,本件建物より4.5メートル以上も南側に伸びることになっていたのです。これは,上記の建築制限に著しく違背するものであり,通知人居宅の日照を著しく阻害するものです。 通知人は,貴殿によって建築制限が守られることを重要な前提として,本件不動産の売買契約を締結しました。ところが,貴殿は,通知人に隠れて,建築制限を著しく超える建物の建築を予定し,通知人の抗議に対しても,予定建築建物の建築ができないのならば契約が終了しても構わない旨述べて,設計変更に応じようともしません。令和3年2月27日〈資料12〉 通知書
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