Q&Aでマスターする民法・不動産登記法改正と司法書士実務
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解 説第1部 総 説  3諮問第107号※原文縦書き・下線筆者 土地の所有者が死亡しても相続登記がされないこと等を原因として,不動産登記簿により所有者が直ちに判明せず,又は判明しても連絡がつかない所有者不明土地が生じ,その土地の利用等が阻害されるなどの問題が生じている近年の社会経済情勢に鑑み,相続等による所有者不明土地の発生を予防するための仕組みや,所有者不明土地を円滑かつ適正に利用するための仕組みを早急に整備する観点から民法,不動産登記法等を改正する必要があると思われるので,左記の方策を始め,その仕組みを整備するために導入が必要となる方策について,御意見を承りたい。(以下省略)     所有者不明土地について,その発生を抑制すること及びその利用の促進を図ることが,改正及び制定の理由である。 法制審議会における民法等の改正作業は,第183回総会(平成31年2月14日)における法務大臣の下記の諮問を受けて始まった。 この諮問の後半では,導入を検討すべき具体的方策として,①相続登記の義務付け,②登記所が他の公的機関から土地の所有者の死亡等に関する情報を入手する仕組み,③土地所有権の放棄,④遺産分割の期間制限,⑤共有制度の見直し,⑥不在者財産管理制度及び相続財産管理制度の見直し,⑦相隣関係の見直しが挙げられていた。このうち,④から⑦までの4項目については民法の改正によって,①及び②については不動産登記法の改正によって,Q改正理由Q1 このたびの民法・不動産登記法の改正及び相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律の制定は,なぜ行われたのか。

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