新しい公用文作成ガイドブック
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2章 公用文改革の歴史〜単語への注目〜7 戦後,公用文をわかりやすくするための取り組みは継続的に行われてきている。この流れを概観して,単語レベルの問題に注目が集まってきたことを確認する。 旧要領は,全体の半分以上を用語用字が占めており,のちに漢字制限,仮名遣いという表記の問題に注目が集まっていったことを1章で述べた。ただ,用語の問題については具体例を提示しつつ,文章のわかりやすさへの配慮がある程度示されている。この点,旧要領は公用文改革のはしりとも言える。「特殊なことばを用いたり,かたくるしいことばを用いることをやめて,日常一般に使われているやさしいことばを用いる」,「使い方の古い言葉を使わず……」,「言いにくいことばを使わず……」など複数の項目を立てて,次のように具体的な言い換え例を示している。  稟請  →申請         措置→処置・取扱い  救援する→救う         牙保→周旋・あっせん  拒否する→受け入れない     橋梁→橋 旧要領ではこのように,使うべきではない言葉,使うべき言葉の指針を示している。お役所言葉などという用語が存在することからも明らかなように,公用文は言葉(単語レベル)が難しいという印象を我々は持ってしまう。よって,公用文を改革しようとする際,どうしても単語に注目が集まりがちである。公用文作成の要領(旧要領 1952年)22章 公用文改革の歴史~単語への注目~

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