新しい公用文作成ガイドブック
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13章 一般向け公用文のジャンル横断59 公用文には様々なジャンルがあることを第1部では見てきた。そのうちの一つである一般向け公用文の中にも様々なバリエーションがある。ここでは,それらのバリエーションを見渡し,特徴を紹介したい。 一般向け公用文は,その内容が多岐にわたるため,わかりやすくする方法も一筋縄ではいかない。本章では,その内容にはどのようなものがあるのかを概観した上で,ジャンルごとの特徴を紹介する。また,あるジャンルには,そのジャンル特有のわかりにくくなる文章パターンがあり,ジャンル特有の原因がある。 多種多様な一般向け公用文を分類するにはいくつかの軸が考えられる。図表25の分類表で採用したのは,読み手側が積極的に読もうとする内容と書き手側が伝えたいから書く内容による区別である。この違いは公用文の特徴を考える上で非常に重要である。その他にも一般向け公用文を分類するには,対象者が特定できるものと不特定多数のものによる区別や,読み手に費用負担が発生するものとそうではないものといった区別も設定できる。 まず,大分類として三つのジャンルが立てられる。一般向け公用文には,読み手にはっきりとメリットがあるもの(広義社会保障系グループ)と,行政上課題の解決のため読み手に何らかの負担を強いるもの(行為要請系グループ)がある。その中間を情報提供系グループとして3分類したのが図表25である。これは,筆者が収集した公用文を分類して作成したものである。一般向け公用文の分類1313章 一般向け公用文のジャンル横断

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