新しい公用文作成ガイドブック
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はしがき 本書は,国や自治体の職員が公用文を作成するためのガイドブックである。一般向け公用文(一般の人に向けて書かれたもの)の書き方を知りたい人がターゲットで,特にわかりやすく書くことを目標としている。 2022年1月に文化審議会から「公用文作成の考え方(建議)」が発出された。「公用文作成の考え方(建議)」では,一般向け公用文とそうでない公用文を明確に区別し,一般向け公用文はわかりやすく書くようにするという方針が示された。これからの公用文は,形式重視から内容重視(わかりやすさ重視)へと変わる。 確認できるだけでも約40の自治体が,わかりやすい情報発信に関するマニュアルを作成している。各自治体においても,すでに難解な公用文に対する問題意識が高まっていることがわかる。一方で,出版されている公用文関連書籍は常用漢字や送り仮名といった形式を整えるためのものが圧倒的に多い。そこで本書では,内容面・わかりやすさ重視の解説を心掛けた。 本書の内容は大枠で以下のとおりである。 第1部 公用文に関する国の言語政策の流れ,新しい方針      ・一般向け公用文の種類      ・公用文が難解になる原因 第2部  ・難解な公用文をわかりやすくするための方法      ・文章の難易度のチェック方法      ・先進自治体や海外で行われている取り組みの紹介 本書の第1部では,これまでの方針を踏まえ新しい変更点など言語政策の流れを解説している。原典に当たりたい方は,巻末資料に主要なものを添付しているので,ご覧いただきたい。第2部では,具体的な公用文の書き方を解説している。一般向け公用文のジャンル一覧,わかりやiはしがき

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