1*1 まずは、安否確認。私は阪神・淡路大震災の被災地で行われた緊急法律相談に参加して、これを学びました。この質問で相続開始後の相談かどうかを判断できます。*2 相談者は、弁護士に対して手際よく説明しなければならないと思い込んでいますが、いざとなると混乱されることが多いので、まず落ち着いていただくことが重要です。*3 発言の最後のフレーズを繰り返すと、会話が流れ出すと言われています。第1章法律相談の具体例1 74歳女性からの相談例百聞は一見に如かずといいますので、まず「こうであれば」と考える法律相談の一例を挙げます。ここでは、市役所の市民無料法律相談(制限時間30分)で、若い弁護士が、年配の相談者から終活・遺言・相続などの相談を受けた場面をイメージし、下段にコメントを注記しました。法律相談の相談票には、相談者は「74歳・女性」、相談したい分野は「遺言・相続」と記入され、それ以外は空欄だったと考えてください。弁護士 次の方、どうぞ。相談者 ○○と申します。失礼します。弁護士 相談担当の△△です。どうぞお座りください。さて、相談票に「遺言・相続」分野の相談と記入されていますが……、最近、ご家族にご不幸で相談者 いえ、そういうわけでは……。弁護士 それはよかった。では、どんなご相談でしょう。時間はありますから、遠慮なくいってみてくださ相談者 要領を得ない話で申し訳ないのですが……、あれこれ考えてるうちに不安になって……。*3と?弁護士 不安、という*1も?*2い。第1章 法律相談の具体例第1編法律相談の工夫
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