*17 高齢者が自宅にこだわるのは当然ですが、蓄えがあるかないかは藪の中です。*18 相談者の気持ちに同意を示します。*19 どうやら、これが本題のようです。「遺言を書かなくちゃいけないんでしょうか」という口振りから、遺言を書きたいわけではないと理解できます。*20 一次相続での「配偶者の総取り」はよく見受けますが、二次相続での火種になります。なお、長男・次男に対する生前贈与(特別受益)も尋ねたいところですが、やや可能性が低そうなので、ここでは触れません。*21 相続紛争のリスクについて、指摘します。*22 相続紛争を避けたいという相談者の口振りですが、どの程度真剣に考えているのか確信が持てません。4相談者 先生。私、そんなに蓄えもないし、自分の財産といったら自宅だけなんです。やがては長男に継いでもらおうとは思うけど、しっかりしているうちは、気兼ねなく、自分の家だと思いたいんで弁護士 わかりますよ。なにも今からご長男に自宅を贈与する必要はありませ相談者 じゃあ、遺言のほうはどうでしょう。長男が帰ってくるために、遺言を書かなくちゃいけないんでしょう弁護士 そうですね。ここまでの話からすれば、遺言書を書いたほうがいいかもしれません。ただ、気になることがあるので、少し質問してもいいですか。相談者 というと。弁護士 まず、ご自宅は、3年前にお亡くなりになったご主人から相続されたのですか。相談者 はい。弁護士 だったら、そのときの遺産分割協議で預金などの遺産を長男や次男に遺産分けされましたか。相談者 いいえ。あまりなかったものですから、私が全部相続させてもらったんですけ弁護士 なるほど。ただ、そうすると、長男と次男は、あなたの相続には期待するんじゃないでしょうか。自宅を長男に相続させるという遺言だけ残したら、2人がもめるかもしれません相談者 それは困ります。実は、私も親の相続で兄弟ともめて、つらい目にあったんです。子どもたちをそんな目に遭わせたくない。どうすればいいんでしょ*20ど。*22う。*19か。*21ね。*17す。*18ん。
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