離契
34/66

第1 基 本とが一般的です。条項例4─2 養育費─子の病気・進学時の加算可能性(基本)1 (条項例4─1の条項)2 甲及び乙は,丙の進学,病気等による特別の費用の負担については,別途協議するものとする。の費用の合計額の2分の1を負担する。 この条項例は,養育費について月額の支払額を定めた上で,進学,病気等による特別の費用の負担について,通常の養育費とは別に加算することについて協議することを定める場合のサンプルです。通常の養育費の中には,公立学校の学費や通常想定される医療費が含まれていると考えられています。一方で,進学の際の入学金や病気等により高額の医療費が発生した場合など,通常の養育費では補うことが難しい出費も存在します。本条項例は,通常の養育費では補うことが難しい出費が発生した場合,養育費の支払義務者と権利者が協議することで,通常の養育費とは別に,特別費用を加算する余地を残す条項になります。権利者としては,協議書に本条項例を加えることで,子に高額な出費が生じた場合に,義務者がその負担割合の協議に応じる可能性を増やす効果が期待できます。一方で,「別途協議する」という文言だけでは,特別の費用の負担義務までは生じません。したがって,義務者に特別の費用を負担してもらうためには,高額の出費が発生するごとに,その負担割合について合意する必要があります。一方,特別の費用について,あらかじめ負担割合を定めておくことも可能です。【あらかじめ負担割合を定めておく場合】2 甲は,丙の進学,病気等による特別の費用の負担が生じた場合,そ66解 説

元のページ  ../index.html#34

このブックを見る