i◆問題の所在 私は、司法試験合格直後の2008年秋、都内の大型書店の書棚を奥へ手前へ行ったり来たりして、何冊かの法律英語(英文契約)の本を手にとった後、これらを棚に戻し、少しため息をつき、途方に暮れていました。目当てのものが思うように見つからなかったからです。 英国外資系法律事務所にアソシエイト弁護士として内定をもらっていた私は、意気揚々、1年間の司法修習期間中に法律英語の基礎を磨いてやろうと決意。しかし、TOEICやTOEFLでベストセラーとなっている(最初に誰もが手にとる)高速暗記学習のための「法律英語の単語帳」が見つからなかったのです。◆法律英語の山を一緒に登るガイドが必要 英語学習を登山に例えると、必要不可欠な登山道具は「英単語」。これは中学・高校の英語の定期試験、大学受験を経験してきた誰もが100%納得する指摘です。 ところが、「法律英語」については登山の「ガイド」が不在なのです。大学受験山、TOEIC山、TOEFL山には存在するガイド達が、私たちが最も必要とする「法律英語の山」には存在しないのです。そのため、私たちは、最適ではない方法─英文契約書籍を買い漁ったり、ビジネスパーソン用の語学学校に通ったり─を十人十色の方法で非効率に実践してきました。 その後10年経過しましたが、高速暗記学習のための「法律英語の単語帳」の最適解は未だないと考えています。基礎的な法律英語力があれば皆様のお仕事はきっともっと楽しく楽になるはずです。大学受験山、TOEIC山、TOEFL山─これまでと同じ方法で良いのです。最適な方法を用いて「法律英語の山」も一緒に1歩1歩登頂を目指して歩んで参りましょう。この「法律英単語®」がお供いたします。◆問題の解決 本書は、法律英単語®Ⅰ(約2100語を収録)とは異なり、前作で(意図的に)カバーしなかった「英文契約」に必要な基礎的な単語を収録しました。語彙を記憶し速習することを目的としたロングセラーとなるような「法律英語の単語帳」を皆様へ提案します。これらの学習書は「反復・継続」することに主眼があり、本書も、反復継続する手元にある単語集を目指します。は し が き
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