カスハラ
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□1 電話を受けたときの対応⑷ 脅迫的な電話への対応61で解決策を探る。 しかし,ある程度の時間が経過しても顧客からの要求が止まらず,何かおかしいと感じたら,「いますぐ結論を出せない」,「社内で検討する」などと言い,一旦会話を切ることが重要である。 顧客によっては,理不尽なことを要求してくる場合がある。しかし,無理難題を言われても,不当クレームやカスハラに従う必要はない。何か言われたら,「その要望にはお応えできかねます」と企業としての意思を明確に示してから受話器を置くのが効果的である。 顧客の承諾を得ないまま電話を終えると,かけ直されることもあり得る。しかし,「まだ,話は済んでいない」あるいは「会話の途中で電話を切るな」と顧客から怒鳴られても,断る姿勢を変えないことが重要である。 不当クレーマーと対話する必要はなく,「お客様の要望にはお応えできません」や,「社内で検討させていただきます」と繰り返せば足りる。不当クレーマーは,どれだけ感情が高ぶっていても,こちらが断り続ければ諦める者が少なくない。 「おれは客だぞ。なめてんのか」,「従業員の名前は把握した。組の者から後で連絡がいくからな」など,不当クレーマーから脅迫的な電話が来た場合,対応方法として,①通話を録音することを事前に伝える,②非通知電話へは拒否機能を使う,③警察に被害申告をすることが考えられる。ア 通話を録音することを事前に伝える 顧客からの脅迫的な電話を未然に防ぐ最も効果的な対策は,事前に通話を録音することを伝えることである。電話は録音しない限り,メールやファックスのように記録が残らないことをいいことに,気が大きくなって威圧的に話してくる顧客がいる。そこで,通話を録音することを事前に相手に伝えるべきである。そうすることで,不当クレーマーは自分の脅迫的文言が証拠化されることを恐れ,脅迫的な言動を控えるようになる。

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