法律事務職員の活用について3平岡:その考えが変わったきっかけはあったのでしょうか。田口:はい。一緒に事務所を経営するパートナーの弁護士が,他の法律事務未経験の法律事務職員も含め,複雑な書面作成を除き,まずは法律事務職員に行ってもらうという考え方でした。最初の頃は,やはり事務処理にワンテンポ遅れているなと感じ,正直「自分でしたほうが早いのに。」と思っていましたが,やがて教育効果が表れ,パートナー弁護士の事務処理速度が格段に早くなりました。平岡:なるほど。田口:今は,そこから事務所は拡大していますし。代表も創業者か平岡:拡大といっても,その理由が人材獲得でした。つまり,弁護士過疎地域というのは,都会に人材を奪われてしまいます。大学に進学して,戻ってこないのですね。創業者が,萩市でもこれだけできる法律事務職員がいるなら,都会ならもっとすごいことが法律事務職員とできると考えたのが拡大の動機となっています。当初は,法律事務職員の書面をいちいちチェックするよりも自分で書面を作成したほうが早いと,変わらずすべての書面を自分で作成していました。私は,パートナー弁護士の法律事務職員指導に感謝するとともに,その恩恵を受けることとなりましたが,この時,法律事務職員の積極的な活用が,事務所を大いに発展させる可能性を持つことを認識しました。私の場合は,入所した事務所が,法律事務職員を積極的に活用する事務所だったことが大きいです。もともとが弁護士過疎地域の事務所でしたので,そういった地域の事務所は弁護士を増員することが困難ですから。なので,私は法律事務職員との協働ありき,で弁護士人生を最初から送っています。ら承継していますけど,考え方に変わりはないのでしょうか。
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