4_倒講
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iii本書の使い方民事再生法法独自の規律なのか,の3つを意識します。これらを意識しながら読んでいくと,実は,平常時の民法を再認識することになると思います。 各講の冒頭にその講の目次があります。目次の横にあるフローチャートで全体の位置付けを確認した上で,「この講のポイント」に掲げられた3つのポイントを意識しつつ読み進めてください。途中には,「一歩先へ」と「コラム」がありますので,応用編を一緒に考えたり,実務を垣間見たりしながら読んでみてください。各講の最後に「この講のまとめ」がありますので,意識したポイントを振り返ってみてください。 次に,第11講から第14講の4回で民事再生法を解説します。 民事再生法は,再建型の法的整理の基本となります。ここでは,破産法と比較していきます。事業を解体・清算していく破産と事業の再生を目指す民事再生,清算型と再建型という視点を意識することになります。事業を再生しつつ,債務を整理するという二面性に気付くことになります。 このように,本書では,平常時と破産の比較,破産と民事再生の比較と段階を踏んで説明していきます。 そして,第15講で個人の破産と個人再生を解説します。ここでは,法人と個人(自然人)の比較となります。生きて経済生活を続けていく個人にとって,破産法,民事再生法は極めて大切な法律であることにお気付きいただけるでしょう。 ここまでが,破産法と民事再生法の解説となりますが,倒産法は倒産四法と呼ばれるように,ほかに会社更生法,会社法上の特別清算もありますので,これらは補講で解説します。さらに,法的整理だけでなく,私的整理も補講で扱います。これで倒産法の全体を見渡すことができます。 ようこそ,倒産法の世界へ!平常時(民法)破産法①民法の規律の修正②民法の規律の尊重③倒産法独自の規律事業清算↔事業再生

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