学労
5/68

i「これからは学校にも法律に精通した人材が必要なのではないか」、これが私がロースクールに進学した動機の1つでした。学校を離れてみると、当たり前と思っていたことがそうではないことに気づかされました。給食指導の時間は一般には昼休みとなっていること、職場によってはフレックスタイム制など柔軟な勤務体制がとられていること、同じ公務員でも残業代がつく職種もあること等々。もっとも、朝から分刻みで校内を動き回っていた教員生活ながら、それを苦と感じていたわけでもなく、顧みて充実した楽しい時間でもありました。ところが、昨今、教職希望者が減ってきていると聞きます。これは学校現場の多忙さに加え、ブラックな職場であるとのイメージが定着しつつあることが理由として考えられ、教員の働き方改革が求められるようにもなりました。このような流れを受けて、各地域で学校法務に日々携わる弁護士が集まって知恵を出し合ったのが本書です。刻々と変化する社会にあって、本書が学校現場にいかされ、問題を考えるきっかけとなり、あるいは少しでもお役に立つことができましたら幸いです。教員は子どもたちの最も身近にいる社会人です。先生方が生き生きと働く姿を見ながら、子どもたちが将来に対する夢を育んでいける、そんな学校現場であってほしいと願っています。 2022年9月編者を代表して 坂 本 順 子ま え が きま え が き

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る