学労
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3 教員はタイムマネジメントを意識している?神内 一方で、教師の長時間労働を改善するために学校の働き方改革も進められていますが、なかなかうまくいっていません。その理由として、給特法などの法律の問題だけでなく、教師自体の働き方の特徴にも問題があると言われます。先生方も教師をされていた時は労働時間やタイムマネジメントを意識されていましたか?181う時間を多く持つ、授業の準備を丹念にする、部活指導(技術の指導もありますが、クラブとしての在り方等を考えさせる指導も)に時間をかける等をおろそかにはできません。そして、これらにかける時間は極端に言うとエンドレスです。ただ、教師の仕事の見直しは必須で、例えば、国語で日々行う漢字テストの採点・採点結果入力等をサポートスタッフに頼めるだけでも違います。でも、生徒の漢字テストを採点しながらその生徒の努力等を感じることは大事、などと思うとまた時代の流れに逆行しますね。終章 教員出身の弁護士が考える学校の働き方改革について石垣 私は、基本高校の教員なのですが、私の高校時代には、教師が多忙に見えたことはありませんでした。社会の変化により生活指導上の責任が増え、進路指導についても推薦入試やAO入試といった様々な受験方法に対応できるように指導を拡大していった結果、現在、教師が多忙になったのではないでしょうか。また、様々な記録をきちんと残さなければならない時代ですから、紙の仕事も増えていると思います。神内 確かに、年配の先生に聞くと、昔は今ほど忙しいと感じたことはなかったという話も聞きます。教師は本質的に子どもと接し、寄り添う仕事なので、子どものためにしようと思えばできることはいくらでもあるし、子どものためにできることならできる限りやりたいという気持ちを持つのも自然ですよね。

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