第1章 アジャイル開発の紹介ウォーターフォール開発・アジャイル開発のフロー8ぞれの工程を段階的に進め、プロダクトを完成させる。 ウォーターフォール開発は、計画的に開発を実行できる点で優れているが、初期段階で開発対象となる要求事項を固定して、その後は変更せず、また、一旦終了した工程には戻らないことを前提としている。 しかし、現実はそううまくいかず、実際には、要件定義の漏れやユーザの要望により、事後的な要求事項の追加・変更が発生することも多い。実装段階になってから要求事項の追加・変更をする場合、要件定義段階に遡った変更と全体計画の修正を要し、手戻りによるコストと時間のロスが生じるため、そう簡単に変更を受け入れることはできない。 こうした特徴から、ウォーターフォール開発は、要件定義後や仕様凍結後に新たに生じたニーズの変化を取り入れにくいといえる。また、当初は大きなニーズがあったが、開発途中のビジネス環境の変化でニーズが減少した機能も、基本的には当初計画に従って開発されることになり、結果として無駄な機能に労力が割かれる。さらに、ウォーターフォール開発の工程上、ユーWF(ウォーターフォール)開発のフローアジャイル開発のフロー要求要求要求要求計画・準備要件定義要件定義内容の合意・確定要求計画・準備第1リリースユーザによる、動く機能の確認・フィードバック(反復ごとに行われる)設計設計要件定義実装要件定義(開発)(開発)テストテスト第1スプリント第nスプリント設計実装(開発)テストユーザによる、動くソフトウェアの確認要求要求第2リリースシステム運用設計設計実装要件定義実装要件定義実装(開発)(開発)テストテスト第1スプリント第nスプリント設計設計要件定義実装要件定義実装(開発)(開発)テストテスト第1スプリント第nスプリントシステム運用要求要求第mリリース
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