令遺言
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■ まず法定相続ではどうなるかを考えましょう。きょうだいや甥姪に譲るのかについては,本人との関係だけでなく,親,お墓や地元との関係なども考えてみましょう。■ 金銭を遺贈(寄付)するのであれば,どこから(現金や預貯金などか,全財産か)出すのか,寄付先の優先順位などを考えて決めましょう。■ 葬儀,埋葬が心配であれば,誰に頼むか,何を希望するかなどを確認しておきましょう(先祖のお墓に入れるかどうか,それを希望するかどうかなど)。■ 認知症の備えの一つとして,任意後見契約を検討しましょう。■ 死後事務委任契約や信託契約を締結する場合,信託銀行においては,信託報酬,運用報酬,終了時信託報酬などの費用,そして死後事務受任者を介すると別途実費及び報酬がかかりますので,その費用額を予測しておくとよいでしょう。■ 遺言を作成して財産を相続人以外に遺贈するのであれば,遺言執行者を指定しておきましょう。また,財産の換価が必要かどうかも事前に調べておきましょう。そして換価が必要であれば,遺言執行者にその換価手続を依頼しておきましょう。■ きょうだい以外に遺贈(寄付)するのであれば,自身が共感するかどうかなどの価値判断を優先して寄付先を決めることができます。■ 遺産の処分やペットの世話や扱いを誰に頼むかも決めておきましょう。■ 終活しているのであれば,それを周囲に伝えましょう。■ 死後の発見が遅れないように見守りサービスの利用も検討しましょう(どこに,誰に頼むかが重要です。費用も含めて慎重に選択しましょう)。82  第3 おひとりさまの遺言を検討するまとめ─おひとりさま相続で考えておくポイント

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