令遺言
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       最近,おひとりさまのように相続人がいない又は親族と疎遠とprologueprologueなっていて,自分の死後,病院代の支払や葬儀,埋葬などの事務を依頼できない高齢者が増加しています。 人が死亡した場合,①病院または施設の室内の残置した所持品を引き取り,②病室等を明け渡し,③遺体を病院等から搬送し,④死亡届を提出し,⑤埋葬,火葬許可証を取得し,⑥葬儀をあげ,⑦火葬する,⑧病院等に対しては,後日,入院費用又は施設費用を支払い,⑨法要を経て納骨・埋葬することが一般的な流れになります。 また,財産関係の処理として,本人の居室に関する電気・ガス・水道・電話・携帯電話・インターネット契約等の解約と精算,本人の居室の賃貸借契約解除と明け渡しなどの事務を行うことになります。この死後の事務は,相続人又は祭祀承継者としての地位に基づいて行われるものといえます。死後事務を依頼できる推定相続人がいなければ,第三者に依頼(委任)することを検討しましょう。遺言で,自分が死んだあとの葬儀や埋葬をお願いすることはできるの?遺言は,基本は相続後の財産をどうしたいのか定めることだけど,その他にも祭祀や葬儀についても決めておくこともできるよ。遺言と死後事務をお願いすることとは違うのね。そうだね。死後事務というのは,亡くなった後でいろいろと必要になることを生前に依頼しておくということだから,基本的には「委任」や「準委任」といった民法上の契約になるんだよ。契約ならば,頼まれる人という受任者が必要になるのね。ハナコとたけしの会話─死後事務は契約なの?第4章 遺言と併用する生前契約等を考える第12 生前契約を検討する2828 死後事務委任契約case28 死後事務委任契約casecase2828 死後事務委任契約2828 死後事務委任契約

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