本書は,遺言を作成しようと考えている人やその作成を援助している実務家に対し,分かりやすい案内書となるものを提供したいと考えて二人で内容を練りました。 スマホ時代となり,情報が入手しやくなりましたが,情報の正確性に疑義が残る内容のものもあります。そこで,本書は,自らが置かれている状況の下で,遺言を作成するに当たり,何が重要な事柄であるか,また遺言に記載しなくはいけない内容や留意点は何かを的確に理解できるように工夫をしました。 筆者の二人ですが,岡と沢は,いずれも中央大学名誉教授永井和之先生の学窓に学び,岡は修習生時代に,沢は弁護士時代において,それぞれ企業再建の泰斗である清水直弁護士から薫陶を受けるという僥倖に恵まれ,実務家としての基礎を身につけることができました。 また,岡は裁判官から弁護士に,沢は弁護士から公証人へとポジションを変えながらも,相続や遺言の作成に携わりました。互いに実務家の立ち位置を変えたことが,遺言に関連して物事の見方や考え方を多様化させ,本書の内容を深化させる淵源になったのではないかと思っています。 最後に,本書完成に至るまで,フローチャートや各図表の作成,遺言・相続・終活に関連する現代的問題点等の調査に多大なる尽力をいただいた日本加除出版社編集部の森田弘香氏(当時),渡邊宏美氏に心から謝意をお伝えします。230 あとがき 岡 武 沢 剛 男あとがき
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