Q&A 実務家のためのYouTube法務の手引き
34/62

5「歌ってみた」動画と音楽の利用方法 キーワード#著作権 #著作隣接権 #著作権管理団体 #著作者人格権 YouTubeに「歌ってみた」動画を投稿したいのですが,音楽を利用する場合,①どのような方法で行えば適法な投稿を行うことができるのでしょうか。②編曲や替え歌,別の楽器で演奏することは違法になるのでしょうか。 ①YouTubeは主要な音楽の著作権管理団体と利用許諾契約を締結しています。そのため該当機関が管理している曲であれば,無届けで使用して動画を投稿しても,著作権侵害には当たりません。団体が管理していない楽曲の場合には,個別に権利者から許諾を得る必要があります。ただし,CDや配信音源を使用する場合には,アーティストやレコード製作者が持つ著作隣接権という権利にも留意しなければなりません。②編曲や替え歌を行う場合は曲調等が大きく変わってしまう可能性があるので,権利者の人格や名誉を保護する権利である著作者人格権が問題となります。これは著作者に帰属し,他人に譲渡することができない権利なので,原則として著作者の許諾を得なければなりません。第2章 配信内容の問題34 YouTubeには,「歌ってみた」という人気のジャンルがあります。「歌ってみた」はJ─POPやボカロ等,他人の人気曲に合わせて歌っている動画を投稿するというジャンルです。YouTuberだけでなく,VTuberにも人気がありますが,歌ってみた動画の投稿に際し留意すべき権利として,著作権,解 説

元のページ  ../index.html#34

このブックを見る