Q&A 実務家のためのYouTube法務の手引き
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3 著作権管理団体とは4 YouTubeと包括契約を結んでいる団体第2章 配信内容の問題36ています。 楽曲や歌詞がどんなに素晴らしいものであっても,伝える人がいなければ他の人には伝わりません。そのため,実演家やレコード製作者に著作隣接権が認められているのです。「歌ってみた」動画を投稿する際には,楽曲や歌詞の著作権だけでなく,アーティストやレコード製作者の著作隣接権にも留意する必要があります。 著作権法に違反しないために,楽曲や歌詞を使用したい場合は,使用許諾を得なければなりません。しかし,世の中には,数えきれないほどの楽曲や歌詞が存在し,個別に使用許諾を得ることは大変です。そこで,これらの作品の使用許諾を得る場合,著作権管理団体(著作権料徴収団体)に交渉することになります。 著作権管理団体とは,著作権権利者を代行し,著作物の使用を希望する人から,著作権使用料を徴収する団体のことをいいます。著作権管理団体へ著作権料を支払うことにより,権利者を介さずに著作物を使用することが可能になります。 著作権管理団体としては,以下のような団体が代表的です。日本音楽著作権協会(JASRAC)日本美術著作権機構(APG-Japan)NexTone YouTubeはJASRACやNexToneと包括契約を締結しているので,これらの団体が管理する楽曲の場合には,歌ったり,演奏したりしてYouTube上で公開することが可能です。この場合,著作権使用料は個別の使用者に代わって,YouTubeが支払ってくれているわけです。だから,YouTubeに投

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