Q&A 実務家のためのYouTube法務の手引き
43/62

2 パートナープログラムの機能⑴ 動画広告⑵ チャンネルメンバーシップ10517 YouTubeにおける収益化 YouTubeチャンネルを開設して動画を公開しただけでは,収益を得ることはできません。YouTubeの動画を再生する際に,途中でスキップ可能な15~30秒の広告が表示されますが,この動画広告を提供しているのがパートナープログラムです。広告は動画が再生された回数によって料金が支払われる仕組みなので,動画内で広告が再生されるたびにYouTuberには料金が支払われることとなります。 動画が1回再生されるごとに得られる収益は0.4~0.6円ですが,YouTubeでは数百万回再生される動画が多いので,莫大な収益がもたらされます。YouTubeの広告効果に惹かれて,大手企業や広告代理店がYouTubeに広告を出すようになっており,YouTubeは巨額の広告費が流通する大メディアに成長しました。「YouTubeで稼ぐ」というビジネスモデルは,パートナープログラムを使って収益を上げるということなのです。 パートナープログラムが提供する機能の中でも特に重要なのが,「動画広告」,「チャンネルメンバーシップ」,「ライブ配信のスーパーチャット」の3つです。 動画広告は,YouTubeの動画内に広告を表示する機能で,広告表示回数に応じてYouTuberに収益が配分されます。広告は動画の冒頭部分や途中部分に挿入されるほか,動画上部のバナー広告もあり,YouTuberが形を選べるようになっています。また,動画広告を途中でスキップする機能の有無についても設定が可能となっています。 チャンネルメンバーシップは,視聴者がチャンネルに月額料金を支払うことによって,YouTuberを支援するサービスです。YouTuberは任意の金額を,月に最大6000円までの範囲内で設定できます。チャンネルメンバーシップに参加すると,会員には様々な特典が提供されます。特典には会員限定で配信される動画や,チャットに表示される特別なバッジなどがあり,芸能人

元のページ  ../index.html#43

このブックを見る