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1 発行した有償アプリ内通貨の数と単価が算定の基本となりますが、Appleは価格帯チャート(Tier)を変更することがあり(2022年9月にも最低単価が120円から160円に変更されました)、そのまま放置すると有償アプリ内通貨の単価が変わってしまいます。アプリ提供者はこれを防ぐため、有償アプリ内通貨の単価ができるだけ変わらないよう、Tier変更の都度、有償アプリ内通貨の販売数量をTierに合わせて変更するのが一般的です。適用対象外アプリ内で便益を受ける権利をポイント化して付与するかそのポイントを有償で付与するかポイントの有効期間は発行日から6か月以上か(資金決済法4条2号、同法施行令4条2項)ポイントは発行者以外の者の物品やサービスに使用できるかYES適用対象YESYESYES基準日未使用残高が1,000万円を超えるかYES(超えるまでは)適用対象外将来、「基準日使用残高」(資金決済法3条2項)が1,000万円を超えた場合、アプリ提供者は「自家型発行者」として適用対象となる(後記⑸参照)。NONONONONO図表6―1(第三者型発行者)適用対象(自家型発行者)は該当しません。もっとも、実務上は、アプリ内通貨の無償・有償の区分表示、区分管理が必要です。前払式支払手段に該当するものについては、年に2回の基準日である3月31日と9月30日の時点での未使用残高(これを「基準日未使用残高」といいます)が1,000万円を上回る場合に発行者としての届出を要したり、未使用残高の半額を法務局に供託する義務が発生したりするので、未使用残高をどう算定するかがキーポイントとなります1。ここで、アプリ内通貨の無償・有償の区分表示、区分管理ができていない場合、無償発行分と有償発行分を一括して前払式支払手段として取り扱い、その全部を未使用残高の算定対象とせざるを得なくなるおそれが生じます。このような帰結を避けⅡ アプリ提供時に気を付けるべき資金決済法上の規制の概要 193

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