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00判例番号2相殺前損害額(万円)相殺後損害額(万円)認容額(万円)既払額(万円)特記・立場500500500X07被告過失原告過失認容額(万円)相殺前損害額(万円)相殺後損害額(万円)既払額(万円)特記・立場300100300100300100事案概要元妻X(婚姻時35歳)と元夫Y(婚姻時44歳)は,知人の紹介で見合いをし,10か月後に婚姻したが,元夫Yは,交際中から婚姻3か月後に離婚するまでの間,元妻Xと性交渉をいっさい行おうとせず,夫婦間の精神的つながりも持とうとしなかった事案において,元妻Xが元夫Yに対し,不法行為に基づく損害賠償(慰謝料)を請求した事例事案概要美容院を経営していたYが,被用者であったX1に対し,その勤務上の地位,金銭の貸付けをしていることを奇貨として,情交関係を強い,わいせつ行為をした事案において,X1及びそ判例一覧表事件番号権利者過失判決年月日(割)京都地判0.0平2.6.14昭63ワ2856 Yは,妻であるXと交際中も婚姻後も性交渉を行おうとしなかっただけでなく,指一本触れることもなかった。披露宴もせず,Xを自らの妻と認めて外部へ公表し,Xとともに真に夫婦として生活していこうという真摯な姿勢が認められず,Y自体がXを避けて,同室で就寝することもなかった。Yは,Xとの間に垣根を作り,Xが子供が早く欲しいと言っていたにもかかわらず,Xとの間で子供(妊娠)のことや性交渉自体について自ら積極的に何ら話題としたことがなかった。また,Xの睡眠薬服用は常用ではなく,奇形児出生の危惧からYが性交渉に及ばなかったことが真の理由であるとは思えず,Yにとって年齢的に子をもつことが負担になるとしても,妊娠を避ける方法はあるのであり,その点についてXと十分に話し合い,納得を得ることは可能であるのに,何らそのようなことに及ばなかったことからすると,この点も性交渉を避けた理由とはなりえない。また,Xが双方の仲人に婚姻後も性交渉のないことなどを相談に行った後のYの対応のまずさも問題である。特にY側の仲人方でのXとの話し合いにおけるYの言動は,なんら納得のいく説明でないし,真面目に結婚生活を考えていた者のそれとは到底思えず,殊に,Yは右話し合いの前から離婚することを決断し,事態を善処しようと努力することなく,事前に離婚届を用意するなど,Xの一方的な行動によって本件婚姻が破綻したというよりは,かえってYの右行動によってその時点で直ちにXYが離婚することとなったのであるといわざるを得ない。 XとしてはYの何ら性交渉に及ぼうともしないような行動に大いに疑問や不審を抱くのは当然であるけれども,だからと言って,なぜ一度も性交渉をしないのかと直接Yに確かめることは,このような事態は極めて異常であって,相手が夫だとしても新妻にとっては聞きにくく,極めて困難なことであるというべきである。 したがって,Xが性交渉のないことや夫婦間の精神的つながりのないことを我慢しておれば,当面XY間の夫婦関係が破綻を免れ,一応表面的には平穏な生活を送ることができたのかもしれず,また,婚姻後も性交渉のないことにつきX側の仲人と共にY側の仲人に相談に行った際に,Xが,感情的になり,Y方に二度と戻らないなどとYとの離婚を求めるものと受け取られかねないことを口走ったことが,XYの離婚の直接の契機となったことは否めないとしても,YがXとの間で夫婦らしい生活を一切していなかった事実経過のもとではXの右のような行為はある程度やむを得ないことであり,Xの行動により婚姻が破綻したとは認められない。 そうすると,XYの婚姻生活が短期間で解消したのはもっぱらYにのみ原因があるのであって,Xには過失相殺の対象となる過失はないというべきであるから,Yの過失相殺の主張は失当である。判決年月日事件番号権利者過失(割)名古屋地判0.0平4.12.160.0平2ワ429X1X2【判例一覧表】判例番号1

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