ア 受遺者となるためには、少なくとも相続開始時には胎児である必要があります。したがって、相続開始時に懐胎すらしていなかった丙は受遺者にはなれず、丙は甲の遺産を取得できません。イ 甲以外の精子により受精した丙であっても、それだけで甲との親子関係が否定されることはありませんが、事情によってはこれが否定される可能性もあり、その場合、丙は甲の相続人として遺産を取得することはできません。しかし、そのような丙でも受遺者として遺贈を受けることは可能ですので、甲は遺言書においてその意思を明確にしておくことが必要で第3章設問1 設問1 次の事情が発覚した場合、丙は甲の遺産を取得できますか。 次の事情が発覚した場合、丙は甲の遺産を取得できますか。 次の事情が発覚した場合、丙は甲の遺産を取得できますか。 次の事情が発覚した場合、丙は甲の遺産を取得できますか。ア 乙が丙を懐胎したのが甲の死亡後であった場合イ 体外受精に用いられた精子が甲のものでなかった場合ウ 甲は、上記遺言書作成後、不妊治療が長引く中、乙と不仲になり別居するに至ったが、乙が甲の同意なく凍結保存されていた甲の精子を使用して懐胎、出産した場合回答1【事案8】 民法965条による民法886条・891条の準用(相続欠格事由) 69 被相続人甲は、生前、不妊に悩み、妻乙とともに体外受精を試みる一方、甲の財産を乙及び将来生まれてくる子に相続させる旨の遺言書を作成していた。その後、乙は懐胎し、丙を出産するに至ったが、甲は丙の出産前に死亡した。民法における事情変更への対処のための規定(執行を困難又は不能にする規定)【事案8】民法965条による民法886条・891条の準用(相続欠格事由)
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