若特
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i これまで「Q&A若手弁護士からの相談」シリーズが2冊出版され,好評を博して来ました。第1弾の『Q&A若手弁護士からの相談374問』は一般民事,そして第2弾の『Q&A若手弁護士からの相談203問 企業法務・自治体・民事編』は企業法務を中心とした若手弁護士の実務上抱くであろう法律問題に関する疑問に応えてきました。 本書は「Q&A若手弁護士からの相談」シリーズの第3弾として,若手弁護士の法律問題「以外」の悩み,特にコミュニケーションやキャリアに関する悩みに応えるものです。とりわけ,多くの一般的な弁護士にとって苦手あるいは未知である「企業法務」「顧問会社」について,インサイドから解説したQ&Aを多く取り上げた点に特長があります。例えば,新人弁護士が面食らう「金曜に翌週月曜までの依頼が来た」という場面について,本書は「どうして金曜に翌週月曜までの依頼が来るのか」という切り口で顧問会社の内部の視点から,弁護士に対する新鮮な示唆を与えてくれます(Q19参照)。これはほんの一例ですが,もっと広く,企業法務パーソンと弁護士間のコミュニケーション,更には企業法務インサイドでの効果的なコミュニケーションのスキルなど,更に個々人のキャリア形成などに関し,著者らが後輩である若手弁護士,同時に若手企業法務パーソンに向けて,経験から得た知見を惜しむことなく解説しようとしたものです。 その結果,本書は,若手弁護士のニーズに応えると同時に若手企業法務パーソンの悩みに応える内容を豊富に含むものです。 本書第一編では(法律事務所所属弁護士を念頭においた)顧客との関係での悩みについて,第二編では(インハウスを含む企業法務パーソンの抱える)企業法務という仕事の進め方の悩みについて,第三編では(全ての若手弁護士共通の)今後のキャリアの悩みについてQ&A形式で説明します。 本書は,『Q&A若手弁護士からの相談203問 企業法務・自治体・民事編』(第2弾)の主要メンバーである京野及びronnorに加え,dtkが参加しています。 司法研修所教官等の経験を持つベテラン弁護士である京野,企業内の法務部門で日々模索を繰り返してきたronnor,日米の弁護士資格を有する企業法務パーソンとして現在上場企業法務部門長を務めるdtkの3人それぞれがQ&Aの原稿を作成し,その内容を3人で議論し,場合によっては大幅な加筆をした上で,現在の内容となっています。ronnorとdtkが主に企業法務系の原稿を,京野が主に一般民事系の原稿を作成していますが,はじめには じ め に

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