若特
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163 キーワード  【運】【チャンスの女神の前髪をつかむ】【納得感】 第1編では法律事務所所属の若手弁護士が悩むことが多い顧客との関係について,そして第2編では,インハウスを含む(資格の有無を問わない)若手法務パーソンが悩むことが多いビジネス,法務の上司・同僚・後輩,そして顧問事務所との関係について説明してきました。最後に,第3編はキャリア編として,法律事務所所属の弁護士としてのキャリアと,インハウスとしてのキャリアを説明していきたいと思います。このうち,1章と2章は若手弁護士である読者を念頭においていますが,3章(及び4章)は若手弁護士はもちろん,(資格の有無を問わない)法務パーソンにとっても有益だと考えています。 確かにそのような側面もあり,当初立てた計画に固執することは得策ではないものの,考える意味はあると思われます。解 説1 「運」等の外的環境に左右される部分があること 例えば,筆者のうちdtkは,新入社員として日系大手企業に入社し,当初は事業部門を4,5年ほど経験した後,法務に配属されました。法学部出身ではありますが,政治コースということもあり,法務に配属されるまで,法律家としてのキャリアを強く希望したわけではなく,むしろ,そのような法務配属,そして社費LLM留学でNY州弁護士の資格を得ることになるといった経緯から,法務キャリアが徐々に形成され,その後日本の資格取得に至りました。 これは1つの例ですが,キャリアに「運」等の外的環境に左右される部分があることは間違いありません。例えば,弁護士として40年間(30歳~70歳まで)を生きる場合,30歳の時点で決めたキャリアが40年後の外的環境下において合理性を持っているかは不明であり,むしろそのような当初の計画に固執し過ぎることは不合理であるように思われます。3-1 顧問弁護士としてのキャリア130 キャリアは「運」がすべてでしょうか?第3編 キャリア編

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