若特
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165 キーワード  【パートナー】【大パートナー】【企業法務弁護士】【依頼者は誰か】務所に長期勤務する,そして街弁以外への転身等,選択肢は増えています。解 説 昔は新人イソ弁としてある事務所に入り,地方なら3年程度(東京ではもう少し長い期間)「修行」を積んだ後で独立し,その事務所にはまた別のイソ弁が入るということを繰り返す傾向にありましたが,今は優秀な人にはパートナーとして残って欲しいとして,パートナー昇格を認める事務所も増えています。 また,大規模法律事務所は,そのような昔であれば独立するような年次の弁護士も採用し,少なくとも現時点では長期勤務への歓迎姿勢を示しており,キャリアの選択肢となっています。 更に,インハウスへの転職(→Q160以降)等,キャリアの選択の幅は広がっています。 大パートナーから仕事をもらう型か,自分で仕事を獲得する型かにより,誰を「顧客」にするかが変わり,それに応じてキャリアも変わります。解 説1 はじめに 事務所によっても異なりますが,誰を「顧客」にするかという観点で,若手の企業法務の弁護士を分類すると,大きくは,大パートナーから仕事をもらう型か,自分で仕事を獲得する型かに分かれます。なお,これはもちろん「理念系」であり,多くは大パートナーから仕事をもらうが,2割くらいは自分の仕事をするとか,ほとんど自分の仕事をするが,2割くらいは大パートナーの仕事もするといった様々なバリエーションがあります。2 大パートナーから仕事をもらう型 大規模事務所等で比較的ポピュラーなのが大パートナーから仕事をもらう型です。新規で上場企業等の優良顧客を取りに行くことが難しく,反対に既に優良顧客をたくさん抱える大パートナーには,「自分の仕事を手伝ってくれるなら,パートナーに昇進させてあげたい」というインセン132 企業法務弁護士としてのキャリアは概ねどのようなものでしょうか?

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