14_支保
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2 支援の方針 高齢となったAさんは加齢のために自分の力だけでは清掃が困難になったのではないか,介護サービスを利用して室内清掃,住環境の改善を図りたい,とケースワーカーは考えました。 しかし,介護サービス利用のためには,サービス種類や限度量を決めるための「要介護認定」(要支援1~2,要介護1~5の7段階)を受ける必要があり,居室内清掃のホームヘルプをすぐ導入するのは困難でした。 そのため,ケースワーカーはAさんへ病院の定期通院と要介護認定,さらにはその後の介護サービスを利用した住環境改善を助言しました。「通院も介護サービスも必要ない」とAさんは話していましたが,痩せた体できちんとした食事を摂っていない様子でした。さらには失禁の疑いや整理整頓,清掃ができずにいる自宅の状況からは,通院と介護サービスの利用が必要なことは明らかでした。3 地域包括支援センターとの連携 Aさん自身が通院も介護サービス利用も拒否したため,ケースワーカーは地域包括支援センターへ協力を依頼しました。地域包括支援センターとは,介護保険法で定められた地域住民の介護相談や見守り支援等を行う機関であり,ケースワーカーは同センター職員との同行訪問を重ねることとなりました。 その後,地域包括支援センター職員とケースワーカーが繰り返しAさんに介護サービス利用と居室内清掃の助言をしましたが,聞き入れてもらうことはできませんでした。第3章 「支援困難」者への支援事例とケースワーカーの悩み82綿あめのようなカビが生えていました。この状態でもAさんは失禁を否定し,台所は「そのうち片付けるつもりだった」と言いました。

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