在施
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ii はしがき合は第5章から読み進め,適宜,必要に応じて,第1章や第4章等を参照していただければ幸いです。細かく章立てしておりますので,目次から読みたい箇所を探していただくのもよいと思います。また,巻末に用語解説を収録しておりますので,適宜ご参照ください。もっとも重要な自宅か施設かの選択の場面では,脳は一生成長する,フレイルの予防という視点から,自宅での生活と想定される施設での生活とを比較して,いずれが,外出等の体験・多世代との交流など脳にとって良い刺激や本人の活動量が多いかを検討することが重要です。ほかに,脳への刺激増の前提としての食事や水分量の確保(健康でなければ意欲が湧かない。)や,医療の確保,緊急時の対応,看取りなども比較検討する必要もあります。個人的に大事にしている点の一例として,在宅生活または施設での生活のいずれであっても,特に脳への刺激を増やすという視点から,介護保険法上のサービス(自宅では特に通所介護が有効)やインフォーマルサービスを積極的に活用していくことです。タブレットを活用しつつ本人と相談して(相談する段階から本人にとって想像するだけで楽しい。),外出日を決めて(本人にとってわくわく感が持続する。),インフォーマルサービスも含めて,買い物,鑑賞,観光,外食等の外出する機会を増やすことを心がけています。写真や動画をタブレット等に残して,後日これらを見て,本人に当時のことを思い起こしてもらい,また楽しめるようにしています。居室内でもインターネット等を活用して,いつでも好きな映画,ドラマ,音楽,漫才等を鑑賞できるようにしています。もちろん安心・安全にも配慮しています。なお,本書は,加算や単位数等も掲載しております。ただ,2024年4月のほか,介護保険法令関係は頻繁に改定されますので,本書の加算や単位数等を参考にする場合には,本書で書いています趣旨・理由に着目して,本人支援に活用していただければ幸いです。また,改定後の情報を収集しやすくするために,抜粋等をした元の法令の情報を掲載しています。最後に,本書の出版にあたり,多岐にわたる法令等の確認等で,お世話になった,日本加除出版の牧陽子氏には,この場を借りて,お礼を申し上げたい。2023年5月弁護士・介護支援専門員 松宮 良典

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