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す(別居後,半年から1年以上経過している場合も同様)。8§1 離婚相談の入口面会交流をしているが,渡した子を返してくれない,あるいは別居先から子を連れ去った場合には,直ちに「子の引渡しの審判」及び「審判前の保全処分」の申立てをします。子を連れ去られた親は,著しい精神的苦痛を受ける場合が多いので,うつ病を発症したり,これを悪化させる場合があり,メンタル面への配慮が不可欠です。精神科医との連携を検討するべきでしょう。子は,両親にとってかけがえのないものであり,「子の奪い合い紛争」は緊急・火急の案件です。当事者にとっても弁護士にとっても精神的負担の大きい紛争なので,複数の弁護士で受任するなども検討し,万全の態勢で臨む必要があります。⑵ 別居して半年から1年以上経過している場合―解決までの見通し,目処を立てる(どの段階でどのような手続を利用するのか)離婚の意思がある程度強固であり,転居に伴う問題,とりわけ①身の安全が確保され,②生活の目処が立っていることを当事者が自らの手で解決している場合が多いです。別居の段階で大きなトラブル(子の奪い合い,DV,ストーカー行為など)が生じていない当事者間の離婚事件は,緊急火急の対応を要する案件(いわゆる「急患」)ではありません。示談交渉→調停→離婚訴訟のプロセスについて解説します。また,①離婚,②子の親権者,③養育費,④面会交流,⑤財産分与・慰謝料・年金分割,⑥債務の処理などについて具体的に説明します。この段階で重要な点は,弁護士が,離婚紛争の焦点がどこにあるのか(離婚の成否,慰謝料(第三者に対する請求も含みます。),親権,面会交流など人格に関する面か,財産分与・養育費など金銭面か,など)についておおよその見通しを持つこと―どの段階でどのような手続を取る必要があるか(手続の選択)―です。⑶ 弁護士介入のタイミング離婚事件について経験の浅い弁護士の場合には,別居後が望ましいでしょう。「別居」は本人の離婚意思の強固さの徴表であり,「別居」を作り出すのは本人ないし家族の責任で行い,弁護士は「別居後」に相手方

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