不証
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はしがきiiどとともに,それぞれ極めて強い個性を有するものであり,事件類型(要証事実)ごとにその立証範囲及び証拠価値が大きく変わり得る。そして,各資料は根拠法令も所管省庁も区々であるため資料間で矛盾が生じる場合も多い上,資料のある一部の記載内容と他の部分では,信用性の程度が全く異なるという場合もある。なお,そもそも存在自体あまり認知されていない資料も多く存在するため,これを知っているというだけで実務上は余計な調査の手間が省けることも多い。本書はできる限りこのような資料の特性を踏まえた上で各事件類型との関係を述べたものであり,訴訟等の際には,本書を参考に,資料を総点検していただければ幸いである。なお,本書で述べたことは,筆者自身が経験した実務の一端に過ぎないこと,そして筆者の所属する団体の見解を代弁するものではないことについてはくれぐれもご留意いただきたい。 今回も,企画段階から,日本加除出版株式会社の朝比奈耕平氏,菅本悠菜氏をはじめ多くの関係者に大変お世話になった。この場を借りて厚くお礼を申し上げる。2023年4月中 島 俊 輔

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