第11節第3章マンション居住者支援信託の有用性71第1節 マンション居住者支援信託の事例と解説付き条項例※以下の事例は,一般社団法人民事信託推進センター「マンション支援信託推進委員会」の『「マンション居住者支援信託」のご案内』と題するパンフレット掲載事例である。長い老後の生活に備えた民事信託の活用ケース Aさん(78歳)は,築40年のマンションで一人暮らしですが,便利で住み慣れているので介護が必要になってもできる限り長く住み続けたいと思っています。 しかし,最近少し虚弱になり,先々認知症も心配なので,自宅の管理・リフォームや施設への入所の必要が生じたときには,近所に居て何でも相談できる長男Bさん(50歳)に全て任せたいと考えています。また早い内に,管理組合の総会出席や役員を務める等の組合員としての役割を長男Bさんに受け継いでもらい,他の居住者に気兼ねなく,管理の面でも安心してマンションに暮らしたいという願いを持っています。【信託する目的:Aさんが長男Bさんに託すこと】1.マンション(自宅)の適切な管理・リフォーム2.心身の状況に応じたマンション等の財産処分3.住生活・施設入居に必要な資金の給付4.管理組合の一員として地位の承継と役割の遂行マンション居住者支援信託の事例と解説付き条項例CommentCommentAさんは,長男Bさんと相談して信託契約を締結し,上記のような信託目的に即して,マンション等の財産の管理・処分を行うことを,長男Bさんに託すことができます。マンション居住者支援信託の相談モデル事例
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