商完
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第Ⅰ部完全オンライン申請の概要3.完全オンライン申請(デジタル完結)の価値ピード・セキュリティ面に分けて整理します。◦コスト添付情報をオンラインで送受信するため,各種議事録等の印刷・製本・持参・郵送の費用と手間が浮き,物理的な保管場所を縮小することも可能です。また,印紙税の対象となる文書(定款や合併契約書,吸収分割計画書,新設分割計画書等)は,電子化することで収入印紙代を節約できます。設立や役員変更等,急ぎや頻度の高い登記案件において,適宜の電子署名を施せば,多忙な経営陣の印鑑証明書の取得の手間を減らせることも地味ながら重宝される場面が多く見受けられます。◦スピード登記の添付書面を郵送する場合と,オンラインで送信する場合との作業工程(代理申請時)の比較が左図です。完全オンライン申請によることで,物理的な作業工程を一挙に省略・即時化し,時短・効率化を図れることを可視化しています。作業日数の短縮により,登記申請の日を前倒しできれば,登記完了の日を早めることにもつながります。また,原本還付が不要のため,登記完了後の事務処理を早く終えられます。なお,株式会社及び合同会社の設立登記では,完全オンライン申請の場合は,一定条件(役員等5人以内,電子納付,補正なし)の下,24時間以内で処理されるという利点もあります。◦セキュリティ完全オンライン申請で進める場合,添付書面の物理的な紛失・汚損を免れることができます。また,電子文書はバックアップが容易であるため,定期的に外付けハードディスクやクラウドにデータを複製しておけば,災害・盗難等でオフィスが機能不全となった場合にも,データの完全な消失を免れることができます。7⑴ 完全オンライン申請のメリット以下,商業登記を完全オンライン申請で進めるメリットを,コスト・ス

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