ホーム
36/64

8第1編 ストーリー編 吉田さんは、いくつか質問をしながら、ちえさんの話に聞き入った。すごく知的でしっかりしている女性だなあ。海外でかっこいい仕事をばりばりこなして、英語の他にも、フランス語とスペイン語が話せるってなんかすごい。それでも、自分の老後になると、気が弱くなってしまうんだなあ。んな風に誰かに心配なことを話したのは初めて。大丈夫ですよ。花野さんにぴったりの制度がありますよ。 吉田さんはファイルの中から、ホームロイヤーの案内のリーフレットをちえさんに渡した。ことね? ちえさんは、吉田さんに勧められて興味がわき、「それなら一度、その弁護士さんに会ってみようか」と思い、翌週のホームロイヤー相談の予約を入れることにした。・できれば遺産を海外のNGO団体に寄付したいと思っているが、それも誰に頼んだらよいか?ちえ   :吉田さん。私の話、こんなにしっかり聞いてくれてうれしいわ。こ吉田相談員:私の方こそ、お話ししてくださって、ありがとうございます。でもちえ   :ホームロイヤー? ああ、あの広報誌に書いてあった弁護士さんの吉田相談員:そうです。花野さんの将来の不安が解決できるように、いろんなお手伝いをしてくれるんですよ。どんな弁護士さんがいいか、ご希望はありますか。ちえ   :私、どんな弁護士さんがいいかわからないわ。吉田相談員:そういう方、けっこう多いんですよ。とりあえず、最初はこのセンターで無料で相談できますよ。次の相談日の担当は……あ、海辺まり先生です。この先生なら、私、おすすめです。とても話しやすくて、優しい感じの弁護士さんですよ。

元のページ  ../index.html#36

このブックを見る